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2019.11.01 お役立ち情報 【アパートオーナーの方へ】アパート塗装工事で収益が変わる?塗り替えのコツを教えます!

賃貸物件は、立地環境や間取り、交通の利便性などで価値(家賃)が決まり、
それらの条件をもとに選ばれています。
そんな中、清潔感のある物件とそうでない物件があったら、入居者がどちらを選ぶのかは
一目瞭然ですよね。

外壁を塗り替えるには、高額な工事費用も掛かります。
いくら入居率が上がるからといって、すぐに塗り替えるわけにはいかないのも当然でしょう。

そこで、ここではアパートのオーナーさんにとって重要な入居率にかかわる外壁塗装について、
要点をまとめてご紹介させていただきます。


アパートの塗り替え|一体いくら掛かるの?

アパートを塗り替える際の重要な判断基準の一つになるのが「費用」ではないでしょうか。
ここでは、塗替工事の一般的な相場価格についてお伝えします。

(1). アパートの塗り替え|工事の内訳と費用の相場とは?

塗装費用は塗装面積や外壁の劣化具合、塗料の種類によって変わるため、
素人にはなかなか「妥当な値段」が分かりにくいものです。
そのため、工事を依頼する前に、一般的な相場をあらかじめ把握しておくことをおすすめします。
一般的な2階建てアパート(塗り面積約500㎡)の塗り替え工事を例に、
費用の目安をご紹介します。
ただし、価格は建物の状況や塗料によっても、左右されるため、
あくまで参考程度としてお考えください。

屋根の塗装工事
 屋根の塗装工事は、104万円が目安の相場です。

内容数量(㎡)1㎡あたりの単価相場(円)目安価格 (円)

足場434550238,700
飛散防止ネット43410043,400
廃材処理費・諸経費・他20,000
合計302,100

内容数量(㎡)1㎡あたりの単価相場(円)目安価格 (円)

高圧洗浄20020040,000
養生20010020,000
縁切り(タスペーサー)200500100,000
下地補修20,000
下塗り1回目200600120,000
下塗り2回目200600120,000
中塗り200800160,000
上塗り200800160,000
合計740,000

足場工事と屋根塗装工事の合計

合計  1,042,100

外壁・付帯部の塗装工事
 外壁と付帯部の塗装工事は、151万円が目安の相場です。

内容数量(㎡)1㎡あたりの単価相場(円)目安価格 (円)

足場400550238,700
飛散防止ネット40010043,400
廃材処理費・諸経費・他20,000
合計302,100

内容数量(㎡)1㎡あたりの単価相場(円)目安価格 (円)

高圧洗浄25020050,000
養生25030075,000
シーリング300800240,000
下地補修30,000
外壁下塗り (シーラー)250600150,000
外壁中塗り250800200,000
外壁上塗り250800200,000
軒天高圧洗浄5020010,000
軒天下塗り5060030,000
軒天上塗り5060030,000
破風高圧洗浄601006,000
破風下塗り6030018,000
破風中塗り6035021,000
破風上塗り6035021,000
雨樋高圧洗浄10010010,000
雨樋下塗り10035035,000
雨樋上塗り10035035,000
産廃処分費・諸経費1式50,00050,000
合計1,211,000

足場工事と屋根塗装工事の合計

合計  1,513,100

※足場代については、外周62m×高さ7m=434㎡にて計算。

補足として、塗装の見積もりは、足場代等を含め、1㎡あたりの単価で算出されます。
相見積もりなどを取る場合は1㎡あたりの単価で比較できるよう、明確に把握しておきましょう。

(2). 塗装費用は塗料の種類によって変わる

次に、塗装費用を大きく左右する塗料について、基本的な種類と特徴、メリットをご紹介します。

  • アクリル系:耐用年数は短いが、コストが低く、こまめに塗り替えなければならない
  • 無機系:初期費用が高いが耐用年数に非常に優れトータルでのコストを抑えることができる
  • 多彩系:デザイン性に優れ、入居者の人気が高い
  • ウレタン系:防水性に優れ、比較的安価で、バランスが良い
  • シリコン系:耐用年数が長く、仕上がりの美しさ、コスト面で優れ、最も人気
  • フッ素系:コストが高いが、汚れに強く、耐用年数に優れている

他にも断熱や遮熱など、様々な塗料がありますが、高い塗料のほうが耐久性が高く長い目で見るとお得といえます。
迷った場合は希望の条件を業者側と相談するのが良いでしょう。

(3). 『足場代』はアパートの規模によって変わる

足場代は、計算式によって求めるのが一般的です。
・一般的な足場代の計算式
足場面積 × 平米単価 = 足場費用
※足場面積=外周の長さ(+0.5×2)×足場の高さ

足場は、建物の外周よりも50~60cmほど離れた場所に組むため、
建物の外周にプラス0.5mを目安に外周を測ります。
外周に足場を組む高さを掛け、600~800円前後の平米単価を掛けたものが
足場費用の目安となります。
価格相場をご覧いただくとよく分かりますが、
足場代も塗装費用の中では、大きなウェイトを占めています。
足場は、屋根と外壁どちらの塗装工事をする場合も必要になります。
「屋根と外壁を同時に工事するとお得」なのは、
このような塗装工事に付帯する費用が一度で済むためです。

「今なら足場代無料!」といったキャンペーンを行う業者も見かけますが、
足場の設置は、本来これだけの費用が掛かるものです。
冷静に考えて、気を付けなければいけない業者であることがお分かりいただけると思います。

アパートを建てたハウスメーカーに塗り替えも依頼するのはアリ?

アパートのオーナーさんにとって大きな出費となる塗り替え工事ですから、
信頼できる業者に、できる限りお得に依頼したいところです。
そこでアパートを建てたハウスメーカーに依頼した場合、地元の塗装会社に依頼した場合、
それぞれのメリット・デメリットを比較してみましょう。

ハウスメーカーに頼むメリット

  • 塗装以外、リフォーム等の工事にも対応可能
  • 大手なので安心、信頼感がある
  • 万が一、塗装工事そのものの不備だけでなく、塗装の過失が原因で、
    家屋に不具合が起きた場合も保証を受けられることが多い

ハウスメーカーに頼むデメリット

  • 中間マージンが発生するため高コスト
  • 万が一のトラブル対応に時間が掛かる

ハウスメーカーに依頼するメリットは、やはり保証による安心感でしょう。
しかし、実際の工事は下請け、さらには孫請業者が請け負うことがほとんどです。
その分、中間マージンがかかるため高コストになるわけですが、
実際の施工業者に支払われるのは、お施主様が支払った金額の40%程度といわれています。
そのため、「高価格=施工品質の証」ではないことを理解しておく必要があります。

地元の塗装会社に頼むメリット

  • 低価格で高品質の塗料が使える
  • 適正価格での工事となり、職人や工事自体の質を保てる
  • コミュニケーションがとりやすい
  • 急を要する事態も、すぐに駆けつけてくれることが多い

地元の塗装会社に頼むデメリット

  • 塗装以外の施工はできない専門業者がいる場合があるので、診断時に確認する必要がある
  • 業者によって保証内容にばらつきがある

地元の塗装会社に依頼するメリットは、
ハウスメーカーに比べ高品質の施工を低価格で受けられるという点にあります。
自社施工のため、中間マージンなどの紹介料が発生することはありません。

ただし、地元の塗装会社のデメリットとして、
保証内容が会社によって様々であることが挙げられます。
そのため、地元の塗装専門会社ならどこでもOKではなく、施工実績や工事の保証内容をしっかり見極めることが大切です。

「塗り替えで入居率アップ」には、色選びや季節も大切

次に、塗り替えをする際の色選びのポイントや最適な季節についてご紹介します。

(1). 入居率を上げたいなら色選びも大切!

アパートを塗り替える際は、低彩度の色を選び、周囲の環境に馴染むことがポイントです。
アイボリーや明るいブラウンは、幅広い世代に人気の色ですが、
好きな色は、世代によっても違いますし、学生向け、女性向け、ファミリー向けなど、
入居者の属性を考慮することも大切です。
加えて、塗装面積や光の当たり方でも色の見え方が変わりますし、
建物全体で統一感を出すために、屋根の色や、窓サッシ、玄関ドアとの相性を
検討する必要もあります。
色選びについては、色のサンプルを元に、シミュレーションすると確かめやすくなります。

(2). 塗装工事は、春と秋がオススメ!

塗装工事を行う季節は、断然、春と秋がオススメです。
その理由は、塗装の場合、塗料の乾燥が大切だからです。
乾燥を妨げる大きな要因は
「雨や結露などの水分」「湿度(80%以上)」「気温(5℃以下)」の3つです。
そのため、気温の低下や高い湿度などの心配が少ない春と秋が、
ベストシーズン
といわれています。
また、春と秋は塗装作業中に窓を閉め切っていても、
生活の問題があまりないことも理由の一つです。
もちろん、夏と冬は塗り替え工事ができないということではありません。
ただし、春や秋に比べて、より塗装の技術や経験が必要になることは確かです。
夏や冬に塗装工事を行う場合は、業者選びをより慎重に、施工の実績などを含め、
どのような点に注意して作業をするのかなど、詳しく説明を聞き、納得できる業者に依頼するようにしましょう。

(3). 塗装工事は「資産価値」も保ってくれる

アパートのオーナーさんにとっては、入居率と建物の資産価値は気になるものです。
状態が良くてメンテナンスが行き届いている建物は、資産価値を維持向上しやすく、
入居率に与える影響も小さくありません。
特に、塗膜の劣化などは目に見える大きな不具合ではない上に、高額な工事費用も掛かるため、
先延ばしにされがちです。
しかし、塗装は本来、雨風や紫外線などのダメージから建物を守る大切な役割を担っています。
そのため、塗装工事は外観の美しさだけでなく、建物の「資産価値」も保ってくれるのです。

(4). 高機能塗料によって住まいの快適さも確保

近年では、様々な機能を持った高機能塗料が発売され、
中には、暮らしの快適さを向上してくれるものまであります。
その種類と効果を一部ご紹介します。

  • 遮熱塗料:太陽の赤外線を反射するため夏暑くなりづらい
  • 超低汚染塗料や防汚塗料:汚れがつきにくいため、外壁の美しさを長く保てる
  • セラミック系断熱塗料:宇宙技術を応用し、断熱効果があるので暖房や冷房などの
    光熱費を抑えることができ、遮音や防臭効果なども期待できる

この他、セルフクリーニング効果のある塗料などもあり、これらの高機能塗料を使うことで、
住まいの美観だけでなく、快適さも確保することができます。

良心的な業者の見極め方とは?

実際に依頼するとなると、業者選びは、費用や工事に対する信頼度の上で、非常に重要ですよね。

事実、残念なことに塗装リフォーム業界は、悪徳業者が横行しやすいともいわれています。
そこで、良心的な業者の見極め方をご紹介します。

(1). リフォーム瑕疵保険の登録事業者を選ぶ

リフォーム瑕疵保険とは、住宅リフォームにおける検査と保証がセットになった、
工事を請け負う業者側が加入する保険です。

これにより、工事の途中で業者が倒産したり、工事内容に欠陥で見つかった場合に、
損害分の料金を受け取る事ができます。
ただし、リフォーム瑕疵保険に登録している事業者でなければ利用できないため、
依頼時に加入してもらうか、できれば加入済み業者を選ぶなどの選択が最適です。

(2). 建設業の許可がある塗装会社を選ぶ

外壁塗装は建設工事にあたるため、基本的には国土交通省の建設業許可が必要ですが、
工事の規模によって、許可はなくてもよいこととされています。
建設業許可がない業者となると、施工品質に不安が残る場合がありますが、
建設業許可取得業者は、国土交通大臣または都道府県知事によって
技術レベルを認定されています。

そのため、これまでの施工に問題がなかったか、適正な工事ができるかどうかなどに
不安がある場合、建設業の許可を確認して塗装会社を選ぶことがおすすめです。
参照:国土交通省 建設業の許可とは(https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bt_000080.html)

(3). ホームページなどで施工実績が確認できる

安心して工事を任せられる業者の見分け方として、
ホームページなどでチェックしてほしいポイントがあります。

  1. 施工する社員の写真(スタッフ紹介)がある
  2. 施工中の現場などの情報が随時更新されている
  3. 施工事例やお客様のコメントが掲載されている

これらの条件が満たされている場合、お客様から信頼されている業者かどうか、
また、施工に自信のある業者かどうかを判断する、一つの基準とすることができます。
ホームページで情報収集をされる際は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

(4). 施工する塗装職人さんを確認する

どんなにいい塗料、高額な塗料を選んだとしても、
仕上がりの美しさや塗装が十分に性能を発揮できるかは、職人の腕にかかっています。
そういった意味では、職人さんの見極めは、
塗装工事で失敗しないための、最重要ポイントとなります。
まずは、実際に施工する職人さんが、
一級塗装技能士の資格を持っているのかを必ず確認してください。
また、可能であれば、施工中の現場を見学するなどして、
職人さんの施工中の様子や休憩中のマナーを確認し、
お話させてもらうなどして人柄を見させてもらうとより安心できるでしょう。

アパート・集合住宅の施工事例

まとめ

ここでは、塗装工事に掛かる費用と入居率や収益を上げるポイント、
業者選びのコツについてご紹介しました。

高額な費用の掛かる塗装工事ですから、相場を知ると、
つい費用を抑えることを優先してしまいがちです。
しかし、安かろう悪かろうで、大切な建物の耐久性や資産価値を下げてしまっては、
元も子もありません。

また、塗装工事の場合、直後の仕上がりは良くても、
工事の良し悪しは5~10年後の劣化具合にあらわれるのも厄介なところです。

そのため、長い目で見た条件でご判断いただき、ぜひ信頼できる業者、
安心の職人技術を持った業者にご依頼いただくことをおすすめいたします。

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