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2021.07.14 お役立ち情報 住宅の雨樋が壊れてしまう原因と2つの修理方法

屋根に落ちた雨水を地上に排水する雨樋。

雨樋は、住宅の雨水にかかわるさまざまなトラブルを予防してくれる重要な住宅設備ですが、時間が経過すると他の設備と同様に劣化が始まってしまうため、劣化が確認できるようになった場合は修理をおこなう必要があります。

この記事では、雨樋の役割など基本的な部分に触れながら、雨樋の修理について紹介していきます。

雨樋の修理で頻発している火災保険を用いた悪徳業者の事例や注意点についても紹介していくので、雨樋の修理を検討されている方はぜひ参考にしてみてください。

雨樋とは?

雨樋は、住宅などの建造物に備わっている住宅設備の一つです。

現在は軽くて耐久性も高い塩ビタイプのものが用いられることが多くなっています。

屋根の軒先から外壁に沿って配置される雨樋ですが、雨樋は屋根に落ちた雨水を住居の外壁に触れさせることなく地上や下水に排水するという重要な役割を担っています。

雨樋が配置されていないと屋根のいたるところから雨水がたれ、腐食やカビなどが発生し、外壁などその他の住宅設備を劣化させてしまいかねません。

また、屋根から直接落下して地上に排水されることになるため、雨だれの跳ね返りによる泥で外壁や窓などを汚したり、雨音による騒音の問題が生じたりしてしまいまいます。

それらのトラブルを防ぎ、住宅を長持ちさせるために、建物には雨樋が設置されています。

雨樋とひとくちに言っても、その種類はさまざまです。

まず、形状によって種類を分けることができます。

今現在雨樋には、「半丸型」「角型」「特殊型」といった3つの形状があります。

昔ながらの半丸型と、流水量の多い角型が採用されることが多くなっていますが、雪が降ることが多い地域の場合は、雪の重みで変形しない特殊型の雨樋が用いられます。

また、使用される素材で種類を分けることもでき、

  • 塩化ビニール
  • 合成樹脂
  • ガルバリウム鋼版
  • アルミニウム
  • ステンレス

など、さまざまな素材の雨樋が製造・販売されています。

雨樋が壊れる原因

屋根に落ちた雨水を排水し、住宅の劣化や騒音を防いでいる雨樋ですが、雨樋が壊れてしまい、排水が上手くおこなえなくなってしまうケースも少なくありません。

雨樋が壊れる原因はさまざまですが、代表的なものとしては、以下のような原因などがあげられます。

経年劣化

ゴミなどによるつまり
風による被害
雪による被害
支持金具の劣化

経年劣化で壊れてしまったり、風や雪などの天災によって壊れてしまったりするのは仕方ないと言えますが、ゴミなどのつまりによって壊れてしまうケースと支持金具の劣化によって壊れてしまうケースは、早期に発見し対応すれば、ある程度防ぐことができます。

(1)雨樋が壊れることによって引き起こされる悪影響

雨樋が壊れた場合、建物の劣化はもちろん、近隣とのトラブルにも発展してしまいかねません。

雨樋が壊れて上手く排水がおこなえなくなってしまうと、雨水が外壁など他の住宅設備にかかってしまうことになります。

そうなるとそれらの住宅設備の劣化を早める原因になってしまいます。

また、雨樋が壊れて排水が上手くおこなえなくなると、本来排水されるべき場所とは異なる場所に排水されるようになってしまうこともあるので注意が必要です。

近隣の住宅に排水されてしまい、ご近所トラブルに発展してしまうケースもあるため、劣化が確認された場合は早急に修理をおこなうようにしましょう。

(2)雨樋のメンテナンス方法

雨樋は住宅の高所に設置されているものです。

そのため、基本的には自分でメンテナンスをおこなうことはできません。

高所での作業は大きな事故につながりかねませんので、必ず業者に依頼するようにしましょう。

業者に依頼した場合、ゴミや落ち葉の撤去や、雨樋にゴミがつまらないためのネットの設置などをおこないメンテナンスしてくれます。

雨樋を修理するには?

雨樋は住宅の状態を保つ上で重要な役割を担っている住宅設備ですので、壊れてしまった場合は早急に修理しなくてはいけません。

雨樋の修理をおこなう方法としては、業者に依頼する方法とDIYで対応する方法があります。

それぞれの方法について解説していきます。

(1)業者に依頼する

雨樋を修理する方法の1つ目が、雨樋の修理をおこなっている修理業者に修理を依頼する方法です。

業者に依頼するため費用はかかりますが、プロに修理してもらうことで正しい方法で雨樋が修理できるというメリットがあります。

何度も触れているとおり雨樋は重要な住宅設備ですし、雨樋修理は決して簡単におこなえるようなものではありませんので、基本的に業者に依頼して修理してもらうことをおすすめします。

①業者に依頼する場合の雨樋修理の種類

雨樋の修理を業者に依頼した場合、雨樋の状態によって実施される修理の種類が異なります。

例えば、雨樋の一部が破損している場合や接合部がゆるんでしまっている場合などは、部分的な補修をおこなう修理での対応となります。

一部分の破損が大きい場合や、一部分が劣化してこれ以上使い続けることが不可能だと判断できる場合に用いられるのが、部分交換修理です。

一方で、経年劣化によって雨樋全体が劣化している場合や破損箇所が多い場合は、雨樋全体を交換する形で修理がおこなわれます。

また、1階でおこなえるタイプの修理と足場を組む必要がある修理があります。

屋根や屋上にあがれる構造の住宅の場合は足場を組む必要はありませんが、あがるのが難しい構造の住宅の場合は、足場を組んだ上で修理がおこなわれるため、費用がかさんでしまいがちです。

②専門業者に依頼した場合の費用の目安

雨樋修理を専門の業者に任せた場合にかかる費用の目安は以下のとおりです。

工事の種類費用の目安
清掃10,000~50,000円
部分交換3,000~5,000円(m)
部分補修3,000~5,000円(m)
継ぎ手の補修5,000~30,000円(m)
全交換150,000~500,000円

雨樋を全交換するとなると、かなりの費用がかかることになります。

そのため、雨樋が劣化しているのを見つけた場合は、できるだけ早いタイミングで修理をおこなうのが得策です。

(2)DIYで対応する

雨樋の劣化を修理する方法の2つ目が、DIYで対応する方法です。

業者に依頼せず、自分で依頼するというわけですね。

ただし、DIYで対応できるケースは多くありません。

高所での作業になる場合は危険がともなうので業者に依頼するべきですし、高所での作業ではない場合でも、部分交換などの難しい作業はDIYで対応するのはまず不可能です。

仮にできたとしても後々不具合が発生する可能性が高いので、技術と知識のある業者に任せておくべきだといえます。

DIYで対応できる雨樋修理は、部分的な破損の補償工事ぐらいです。

ヒビ割れが生じ、そこから水漏れが発生してしまっている場合は、アルミテープなどの防水性の高いテープで補修することで修理がおこなえます。

また、よりしっかりと補修をおこないたいのであればコーキング材を活用しましょう。

該当の箇所にコーキング材をうち、ヘラを使ってなだらかにして、乾くのを待ちます。

破損した箇所にコーキング材がフタをしてくれるので、水漏れが発生しなくなります。

雨樋の修理には火災保険が利用できる?

インターネットで雨樋の修理について調べていると、「雨樋の修理には火災保険が適用できる!」と言及しているサイトを見かけることがあるかと思います。

どういった場合に火災保険が適用されるのか、また、火災保険を悪用した業者との間で起こりがちなトラブルについて解説していきます。

(1)火災保険が適用されるケース

雨樋修理の中には、火災保険が適用できるケースと適用できないケースがあります。

火災保険が適用されるのは、自然災害によって雨樋が破損または劣化し、修理が必要になったケースに対してのみです。

代表的なケースとしては、

  • 台風などの強風によって雨樋が破損、変形した
  • 台風などの強風による飛来物で雨樋が破損、変形した
  • 屋根からの落雪によって雨樋が破損、変形した

などがあげられます。

地震によって雨樋に被害が生じた場合は、地震保険の補償範囲となるため、火災保険の適用は難しいといえます。

(2)火災保険を使ったリフォームを勧めてくる業者の危険性

先ほど紹介したように、雨樋の修理には火災保険が適用できるケースがありますが、この仕組みを悪用し、雨樋修理をおこなう悪用業者によるトラブルが多発しています。

「雨樋の修理は火災保険を活用すれば無料でおこなえます」とうたって契約しておきながら、ふたをあけてみれば追加費用として高額な修理費を請求されるといったケースが多いようです。

また、高額な解約金を提示してクーリングオフに応じないケースや、適切に工事をおこなわないケースも頻発しているといいます。

実際、あまりにも対応がひどく、自治体から業務停止を課せられた業者もありますし、消費者センターには1年間で3,000件もの相談が寄せられています。

火災保険の適用をうたい文句に雨樋修理の契約を迫る悪徳業者の中でも、特にひどいのが、工事をせずに保険金の手数料だけ持っていくタイプの業者です。

事前に十分な説明をおこなわず、保険金がおりた場合に手数料を徴収するのがこのタイプの悪徳業者で、クーリングオフによって工事自体を白紙にしたとしても、手数料をもらう権利はあると主張し、保険金の50%近くを手数料として徴収しようとします。

こういった業者には工事を依頼しないのが一番ですが、万が一あたってしまった場合は、国民生活センターなどに相談するとよいでしょう。

■「保険金が使える」という住宅修理サービスのトラブルにご注意ください!(独立行政法人 国民生活センター)

http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20140627_1.html

(3)火災保険でおりた保険金を修理に使うべき理由

雨樋の修理に火災保険が適用され、保険金がおりた場合、おりた保険金の使いみちは自由です。

そのため、あえて保険金を修理に使用しないということもできてしまうわけですが、修理せずに放置しているとより被害が拡大する可能性が高いので、なるべく放置せず、きちんと修理をおこなうようにしてください。

また、雨樋の修理で保険金を受け取ったにもかかわらず修理をおこなわなかった場合、再度雨樋の修理が必要になった際に保険の補償が受けられなくなってしまう可能性が高くなります。

そのため、保険金がおりた場合は、その保険金を使ってしっかりと修理を実施するようにするようにしましょう。

雨樋工事を依頼する業者の失敗しない選び方

雨樋の修理を業者に依頼する場合に重要になってくるのが、業者選びについて。

雨樋の修理をおこなっている業者の中には、先ほど紹介したような悪質な業者もいるため、業者選びがとても重要になってきます。

業者を選ぶ際に注目したい4つのポイントについて紹介していきます。

(1)建設業の許可を持っている

雨樋の修理を依頼する業者を選ぶ場合、建設業の許可を得ている業者かどうかに注目して選ぶようにしましょう。許可がなくても安価な工事はできますが、品質への信頼性が低くなってしまいますので、なるべく許可を得ている業者を選ぶようにしてください。

(2)リフォーム瑕疵保険の登録業者

雨樋修理をおこなっているリフォーム業者の中には、リフォーム瑕疵保険に加入している業者もいます。

リフォーム瑕疵保険は、リフォーム後に不具合が出てしまった場合やリフォームを依頼した業者が倒産してしまった場合などに損害を補填してくれるタイプの保険です。

リフォーム瑕疵保険に加入している業者に雨樋の修理を依頼すれば、より安心して修理を任せることができるようになります。

リフォーム瑕疵保険に加入しているかどうかについては「一般社団法人住宅瑕疵担保責任保険協会」の公式サイトから確認できるようになっているので、確認しながら選ぶようにしてください。

(3)地元の業者

特にこれといって贔屓にしている業者がないのであれば、その地域に根ざして運営されている地元の業者に修理を依頼するのがおすすめです。

地域で悪評がたってしまうと会社を存続していけなくなってしまうため、優良な業者が多く、丁寧な対応をおこなっている業者が多いという特徴があります。

(4)火災保険のメリット、デメリットを教えてくれる業者

雨樋修理には火災保険が適用できるタイプのものもあると紹介してきましたが、そのことをしっかりと説明してくれる業者かどうかも、良い業者かどうかを見極めるポイントの一つになります。

良い業者は火災保険を使えるタイプの修理かどうかをこちらから聞かなくても説明してくれますし、火災保険を使うメリットやデメリットについても説明してくれます。

そういった丁寧な対応をしてくれる業者を選ぶようにしましょう。

まとめ

雨樋は、住宅を雨水から守ってくれる重要な住宅設備の一つです。

雨樋が劣化し、不具合が生じるようになってくると、住宅そのものに影響が出てしまいかねません。

また、ご近所とのトラブルに発展してしまうこともあります。

そのような事態を引き起こさないためにも、雨樋に劣化がみられる場合は早急に雨樋修理をおこなうようにしてください。

火災保険を適用できる場合もあるので、保険会社への連絡も忘れずにおこなうようにしましょう。

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